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サンストーン

 宝石の内「サンストーン」について、組成・特徴・歴史・産地などを写真や動画を交えて解説します。

サンストーンの組成

サンストーンの外観写真
  • 分類:ケイ酸塩鉱物
  • 組成:CaAl2Si2O8
  • 結晶系:三斜晶系
  • 色:赤
  • 光沢:ガラス光沢
  • モース硬度:6
  • 比重:2.8
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サンストーンの特徴

 サンストーン(日長石-にっちょうせき)は、灰曹長石(かいそうちょうせき)の中で、外観が美しく、宝石に加工されるものを指します。
 ある特定の方向から見たときキラキラと輝いて見えることから、古くより宝石として用いられてきました。
 同じく長石グループに属するムーンストーン(月長石-げっちょうせき)とは対をなす存在で、ギリシア語で「太陽の石」を意味する「ヘリオライト」(heliolite)という異名を持ちます。

サンストーンの色

 サンストーン(日長石)は透明~不透明の結晶で、結晶内部に金属小片結晶を含み、光が当たると虹色の反射を生み出します。こうしたサンストーンの視覚効果は、内部に閉じ込められている微小なヘマタイトに起因していると考えられています。通常は結晶の中心部に不純物がたまることが多いため、中心が濃く、周辺に行くにしたがって色が薄くなるという特徴があります。
 キラキラ輝く様は、時にアヴェンチュリンガラス(金色の微粒子の混ざったガラス)にたとえらますが、サンストーンが「アベンチュリン長石」(aventurine feldspar)という異名を持つゆえんはここにあります。

サンストーンの産地

 サンストーン(日長石)の主な産地はインド、カナダ、アメリカ合衆国(オレゴン州)、ノルウェー、日本(三宅島)などで、オレゴン州では州石に指定されています。また、特にインド産のものは、灰曹長石(オリゴクレーズ)に赤鉄鉱を含んだ半透明~不透明の宝石になります。
 サンストーンは近年になるまで、ノルウェー南部にある水晶鉱脈でのみ採掘される、あまりなじみのない鉱物でした。しかしアメリカオレゴン州で広大な堆積層が発見されたことにより、一気に知名度が上がります。
 アメリカ・オレゴン州で採れる「オレゴンサンストーン」(Oregon Sunstone)という特殊なサンストーンは、不純物として銅を含む唯一の結晶です。大きいものでは10センチ程度の塊も見つかっており、シラー効果を示すこともあります。
 最大規模の鉱山は「ダスト・デビル・マイン」ですが、鉱物愛好家たちの出資によって運営されているこの鉱山では、1996年からオレゴンサンストーンの販売を開始しています。その他の大規模鉱山は、同じくオレゴン州のポンデロッサ鉱山です。
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サンストーンの動画

 以下でご紹介するのは、オレゴン州・ダストデビル鉱山で採掘された2.51カラットのレッド・サンストーンです。
元動画は⇒こちら
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