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ムーンストーン

 宝石の内「ムーンストーン」について、組成・特徴・歴史・産地などを写真や動画を交えて解説します。

ムーンストーンの組成

ムーンストーンの外観写真
  • 分類:ケイ酸塩鉱物
  • 組成:サニディンの場合→(K,Na)AlSi3O8
  • 組成:アノーソクレースの場合→(Na,K)AlSi3O8
  • 結晶系:サニディンの場合→単斜晶系
  • 結晶系:アノーソクレースの場合→三斜晶系
  • 色:白
  • 光沢:ガラス光沢
  • モース硬度:6
  • 比重:2.6
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ムーンストーンの特徴

 ムーンストーン(和名は月長石-げっちょうせき)は、長石類(ちょうせきるい)に属する「サニディン」あるいは「アノーソクレース」の中で、外観の美しいものを指します。
 石言葉は「恋の予感」・「純粋な恋」で、6月の誕生石に指定されています。
 ムーンストーンは何世紀もの長きに渡り、宝飾品の原料として愛好されてきました。
 古代ローマ人は、「ムーンストーンは月の光が固まったものだ」と信じており、また古代ギリシア人たちは、自分たちが信仰する月の神々とムーンストーンとを関連付けて扱っていました。
 近年の例では、アールヌーボー(Art Nouvear=19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパを中心に開花した国際的な美術運動)の誕生に合わせて、特にアメリカ国内でムーンストーンをよく見かけるようになりましたが、1920年代に入り戦争が勃発すると、次第に衰退してしまいました。

ムーンストーンの語源

 ムーンストーンの名は、石にカボション・カットを施した時に見られる青色や白色の光沢が、月の光を彷彿(ほうふつ)させるところから付けられました。
 特に青色のシラー効果(石に当たった光が屈折して、青白く輝いて見える現象)をもつものは「ブルー・ムーンストーン」と 呼ばれて珍重されます。また、七色の光を放つものは「ムーンストーン・レインボー」、さらにそこに青色の光が加わると「ロイヤルブルー・ムーンストーン・レインボー」などと呼ばれます。

ムーンストーンの構成

 ムーンストーンは二種類の長石によって構成されています。一つは「オーソクレース」(orthoclase)、 そしてもう一つは「アルバイト」(albite)です。
 これら二つの長石は、鉱物内部で交じり合った状態になっています。ない交ぜになった二つの長石は、冷却されて固形化していく過程で相互成長を遂げ、交互に積み重なった層を作り出していきます。光がこれらの薄い層を照らすと、あらゆる方向に分散し、アデュラレサンスと呼ばれるムーンストーン特有の色効果を示すようになります。

ムーンストーンの産地

 ムーンストーン(月長石)の主な産地はオーストラリア、アルプス山脈、メキシコ、マダガスカル、ノルウェー、ポーランド、アメリカ、インド、スリランカ、ミャンマーなどです。
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ムーンストーンの動画

 以下でご紹介するのはムーンストーンの動画集です。
 前者はインド産のブルームーンストーンでシラー効果をはっきりと確認でき、後者は同じくインド産でブルーの他に虹色を発色するレインボー・ムーンストーンです。
元動画は⇒こちら
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