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ペツォッタイト

 宝石の内「ペツォッタイト」について、組成・特徴・歴史・産地などを写真や動画を交えて解説します。

ペツォッタイトの組成

ペツォッタイトの外観写真
  • 分類:ケイ酸塩鉱物
  • 組成:Cs(Be2Li)Al2Si6O18
  • 結晶系:三方晶系
  • 色:赤、桃、だいだい
  • 光沢:ガラス光沢
  • モース硬度:8
  • 比重:3.1
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ペツォッタイトの特徴

 ペツォッタイト (pezzottaite) とは、2002年にマダガスカルで発見され、翌2003年に認定された新鉱物です。名は、この鉱物の鑑定を行なったフェデリコ・ペツォッタにちなんでいます。
 発見当初はモルガナイト(レッドベリル)かと思われましたが、他のベリルと違ってリチウムを成分として含み、また六方晶系ではなく三方晶系であることから、新鉱物であることが確認されました。
 ペツォッタイト(pezzottaite)が最初に発見されたマダガスカルでは既に枯渇気味ですが、他の主な産地としてはアフガニスタン、ミャンマーなどがあります。
 ペツォッタイトはモース硬度が十分(モース硬度8)にあり希少性も高いため、濁りの少ない物はカットされて宝石として扱われます。カボションカットを施されると、およそ10%の割合でキャッアイ効果を示しますが、宝石として加工されたもののほとんどのは1カラット以下で、2カラットを超えるものは極めてまれです。こうして加工された宝石は、植物のラズベリーと引っ掛けて「ラズベリル」(raspberyl)や「ラズベリー・ベリル」(raspbery beryl)と呼ばれたりします。
 ペツォッタイトの特徴的な桃色はマンガンイオンに由来しており、450度で2時間加熱すると退色するという性質を持っています(ガンマ線を照射することで再び回復)。
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ペツォッタイトの動画

 以下でご紹介するのはマダガスカル産、17.1カラットのペツォッタイト原石動画です。赤と白のコントラストが何だか「生ハム」を彷彿とさせますが、れっきとした鉱物です。
元動画は⇒こちら
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