アゲットの組成
- 分類:酸化鉱物
- 組成:SiO2
- 結晶系:三方晶系(低温型)/六方晶系(高温型)
- 色:無色
- 光沢:ガラス光沢
- モース硬度:7
- 比重:2.65
アゲットの特徴
アゲット(アゲートとも/和名は瑪瑙-めのう)は、縞模様が特徴のカルセドニー(玉髄-ぎょくずい)の一種で、蛋白石(たんぱくせき)、石英、玉髄が、岩石中の空洞部に層をなして沈殿してできた鉱物の変種です。色合いによって以下のような種類に分かれます。
アゲット(メノウ)の種類
- オニックス (onyx) 縞瑪瑙(しまめのう)とも。蛋白石質と石英質の部分が交互に配列するため縞状に見え、黒色と白色がきれいに層状になっているもの。
- サードニクス (sardonyx) 紅縞瑪瑙(べにしまめのう)とも。縞目が紅色と白色に彩られていて美しいものをいう。8月の誕生石とされている。
- モスアゲート (moss agate) 苔瑪瑙(こけめのう)とも。内部に緑泥石か類似の結晶を内包していて、研磨すると苔状の模様が現れるもの。
- メキシカンアゲート (mexican agate)岩石の中に目の玉のような模様が1つだけある瑪瑙を指す。サイクロプス・アゲットとも(サイクロプスは、空想上の一つ目の巨人)。
- デンドリティックアゲート (dendritic agate)内包物がしだ植物のように枝葉を広げたような文様を持つ瑪瑙。デンドリティック(dendritic)とは「樹状の」という意味。
アゲットの動画
以下でご紹介するのは、アゲットの原石を研磨する様子を捉えた動画です。ドイツ宝石産業の首都と呼ばれる都市イーダーオーバーシュタインは、元々オーバーシュタイン男爵が所有するIdarとObersteinという二つの都市でしたが、1933年に統合されて現在の都市名に変わっています。近くにナヘ川があるという地の利を生かし、川の流れを動力源とした宝石のカッティングで栄えました。アゲットの採掘に関しては、早くも1497年に記述が見られます。
19世紀になってアゲットやジャスパーの採掘量が減ってくると、ブラジルから宝石類を安価な方法で輸入し、蓄積してきたカッティング技術を生かして宝飾産業の中心地としての地位を揺ぎないものとしました。
19世紀になってアゲットやジャスパーの採掘量が減ってくると、ブラジルから宝石類を安価な方法で輸入し、蓄積してきたカッティング技術を生かして宝飾産業の中心地としての地位を揺ぎないものとしました。