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アパタイト

 宝石の内「アパタイト」について、組成・特徴・歴史・産地などを写真や動画を交えて解説します。

アパタイトの組成

アパタイトの外観写真
  • 分類:リン酸塩鉱物
  • 組成:Ca5(PO4)3F
  • 結晶系:六方晶系
  • 色:無色-白色
  • 光沢:ガラス光沢
  • モース硬度:4-5
  • 比重:3.2
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アパタイトの特徴

 アパタイト(和名は燐灰石-りんかいせき)は、天然環境においては火成岩(かせいがん)、堆積岩(たいせきがん)、変成岩(へんせいがん)などの副成分をなしており、非常に広く産出される鉱物です。
 化学組成の違いによっていくつかの種類があり、単にアパタイト(燐灰石)といった場合は「フルオロアパタイト」(フッ素燐灰石)をさします。ちなみに、ハイドロキシアパタイト(水酸燐灰石/hydroxylapatite)は脊椎動物の歯や骨を構成する主成分であり、虫歯の治療や人工骨など外科医療などに利用されています。
 アパタイトの産地としてはミャンマー、スリランカ、ブラジル、マダガスカルなどが有名ですが、スペイン産の帯黄緑色のものは希少であり、特に「アスパラガス・ストーン」(Asparagus stone)と呼ばれることもあります。また青緑色のものは、「モロキサイト」(Moroxite)とも呼ばれます。
 透明で大きく色の美しいものは宝石に加工されることもありますが、基本的に硬度が小さい(モース硬度4~5)ため宝飾品としてはあまり適していません。ごくまれにルチルの結晶を含むものがあり、キャッツアイ効果を示すものがありますが、こうしたものはカボションカットを施され、特に「キャッツアイ・アパタイト」などと呼ばれます。美しい輝きから鉱物標本としての人気は高いようです。
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アパタイトの動画

 カットされた中で最大級のキャッツアイ効果を示すアパタイトは「竜の目」(The Dragon's Eye)の異名を持つ結晶で、重さ1861.5カラット(372.3g)、大きさ65.67×64.97×52.44mmを誇ります。
元動画は⇒こちら
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