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ダイオプテーズ

 宝石の内「ダイオプテーズ」について、組成・特徴・歴史・産地などを写真や動画を交えて解説します。

ダイオプテーズの組成

ダイオプテーズの外観写真
  • 分類:ケイ酸塩鉱物
  • 組成:CuSiO3H2O
  • 結晶系:三斜晶系
  • 色:青緑色、濃緑色
  • 光沢:ガラス光沢
  • モース硬度:5
  • 比重:3.28-3.35
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ダイオプテーズの特徴

 ダイオプテーズ(和名は翠銅鉱-すいどうこう)は、濃いエメラルドグリーン~青緑色の銅を含むケイ酸塩鉱物の一種です。
 色は半透明のものから透明のものまで様々あります。硬度は5と低いことから、超音波洗浄を施すと容易に崩壊してしまいますので、扱いには注意が必要です。
 ダイオプテーズは鉱物コレクターの間では人気の的で、時としてエメラルドを模した形にカットされることがあります。
 18世紀後半、最初にこの鉱物を発見したカザフスタンのカラガンディ州にある銅鉱山の鉱夫たちは、自分たちがエメラルド鉱山を発見したと勘違いした、という逸話があります。発見された鉱物はただちにロシア・モスクワの研究所に送られて分析されましたが、硬度が5しかない(エメラルドのモース硬度は8)ことから、この鉱物がエメラルドとは全く別物であることが判明します。1797年になって、フランスの高名な鉱物学者ルネ・ジュスト・アユイがこの新鉱物を「ダイオプターゼ」と名づけました。この鉱物の結晶中に、へき開(ある一定の方向に衝撃を加えたときに割れること)する方向が透けて見て取れるからだということです。なお、ギリシア語で「dia」は「通過」、「optima」は「視界」を意味しています。
 ダイオプテーズ(翠銅鉱)の主な産地は、最初にこの鉱物が発見されたカザフスタンのアルティンチューブ鉱山、ナミビアのツメブ鉱山(透明で上質な結晶がとれることで有名)、アメリカ・アリゾナ州のマンモス・セント・アンソニー鉱山、アルゼンチンのマルパソ石切り場(青緑の結晶がクリスタルと合体した形になって採掘される)などです。
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ダイオプテーズの動画

 以下でご紹介するのはダイオプテーズの鉱石サンプル動画です。
元動画は⇒こちら
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