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ペリドット

 宝石の内「ペリドット」について、組成・特徴・歴史・産地などを写真や動画を交えて解説します。

ペリドットの組成

ペリドットの外観写真
  • 分類:ケイ酸塩鉱物
  • 組成: (Mg,Fe)2SiO4
  • 結晶系:斜方晶系
  • 色:黄緑
  • 光沢:ガラス光沢
  • モース硬度:7
  • 比重:3.2-3.8
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ペリドットの特徴

 ペリドット(peridot、ペリドートとも)とは、マグネシウムや鉄のケイ酸塩鉱物の一種であるカンラン石(olivine)の一種です。
 カンラン石に属する苦土橄欖石(くどかんらんせき-forsterite/フォルステライト)の内でも、特に明るい緑色をもつものを指します。カンラン石自体はありふれた鉱物ですが、宝石としての質を備えたものは希少で、それゆえ珍重されます。現在発見されているうちで最も大きなペリドットは、310カラット(62g)です。
 石言葉は「夫婦の幸福」で、8月の誕生石に指定されています。

ペリドットの産地

 ペリドットの産地は、アメリカのアリゾナ州、ハワイ州、ネバダ州、ニューメキシコ州、オーストラリア、ブラジル、中国、ケニア、メキシコ、ミャンマー、ノルウェー、パキスタン、サウジアラビア、南アフリカ、スリランカ、タンザニアなどです。
 またペリドットは、宇宙より飛来した隕石中に含まれる唯一の宝石であり、有名な「パラサイト隕石」からも採取されています。「パラサイト隕石」とは、1772年、ロシア人の探検家パラス氏がペテルブルクに持ち帰った、クラスノヤルスクという場所で発見された重さ800キロの巨大な隕鉄塊のことです。

ペリドットの色

 ペリドットには色のバリエーションがなく、唯一オリーブグリーンのみを示す数少ない鉱物の1つです。
 緑の濃さを左右するのは、結晶内部に含まれる鉄イオンの量ですが、黄色味の強いオリーブグリーンや、茶色味の強いオリーブグリーンが存在するのは、この鉄イオンのせいです。ちなみに、暗みのあるオリーブグリーンが最高評価を受けます。
 ペリドットの緑は他の宝石と間違われることがあり、特にエメラルドとの混同は、ヨーロッパの多くの教会で見受けられます。中でも、ケルン大聖堂で「東方の三賢者」(Three Magi)と呼ばれる三つの聖堂に飾られているペリドットは、エメラルドとの誤解が元だと言うことです。

ペリドットの語源

 ペリドットの語源は定かではありませんが、アングロノルマン語でオパールの一種を指す「pedoretes」、もしくはアラビア語で宝石を意味する「faridat」が変化したものではないかと考えられています。
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ペリドットの動画

 以下でご紹介するのはペリドットの動画集です。前者はポルトガル産/14.89カラット、後者はパキスタン産ミントグリーン/11x9x7mm/6.2カラットです。
元動画は⇒こちら
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