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アマゾナイト

 宝石の内「アマゾナイト」について、組成・特徴・歴史・産地などを写真や動画を交えて解説します。

アマゾナイトの組成

アマゾナイトの外観写真
  • 分類:ケイ酸塩鉱物
  • 組成:KAlSi3O8
  • 結晶系:三斜晶系
  • 色:白
  • 光沢:ガラス光沢
  • モース硬度:6
  • 比重:2.6
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アマゾナイトの特徴

 アマゾナイト(和名は天河石-てんがせき)は青緑色に変化した微斜長石(びしゃちょうせき)のことです。微斜長石(びしゃちょうせき/microcline/マイクロクリン)とはケイ酸塩鉱物の一種で、火成岩や変成岩に含まれる造岩鉱物のことを指します。
 磨き上げると鮮やかな緑色を発するところから、割れやすさをいとわず宝飾品に加工されてきた歴史があり、古代エジプトにおいては宝石として珍重されていました。
 アマゾナイトの緑色の発色要因は長年謎に包まれており、多くの人々が「緑色は銅に由来する」と信じていたようです。しかし近年では、内部に含まれる微量の鉛(lead)と水分がアマゾナイトの発色要因である、とする研究結果も出ています(1985年/Hoffmeister and Rossman)。
 アマゾナイトはごく限られた場所でしか取れないことで有名です。かつては、もっぱらロシアのチェラビンスクの50マイル南東に位置するミアス地区でのみ産出される鉱物でした。しかし近年では、アメリカコロラド州のパイクスピーク近辺で、スモーキークォーツや正長石、曹長石と共に良質なアマゾナイトの結晶が採取されるようになっています。また、コロラド州のエルパソ郡も著名な産地の一つです。アメリカ以外の産地としてはブラジルやマダガスカルが挙げられます。
 アマソナイトは時として「アマゾンストーン」(Amazon Stone)とも呼ばれることもありますが、それはこの石がアマゾン川流域でよく採掘されたから、というのが通説になっています。しかし実際のところ、微斜長石がアマゾン川流域で採れるという報告は無く、アマゾン川で採取した全く別の緑色をした石と、緑色をした微斜長石とをどこかで取り違え、誤った呼び名が訂正されないまま定着してしまった、という説もあります。
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アマゾナイトの動画

 以下でご紹介するのは、アメリカ・コロラド州テラー郡にあるスモーキーホーク鉱山(Smoky Hawk Mine)で採掘された、アマゾナイトとスモーキークォーツの混在した岩石のサンプル動画です。
元動画は⇒こちら
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