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グロッシュラー

 宝石の内「グロッシュラー」について、組成・特徴・歴史・産地などを写真や動画を交えて解説します。

グロッシュラーの組成

グロッシュラーの外観写真
  • 分類:ケイ酸塩鉱物
  • 組成:Ca3Al2(SiO4)3
  • 結晶系:等軸晶系
  • 色:全色
  • 光沢:ガラス光沢
  • モース硬度:6.5-7.5
  • 比重:3.1-4.3
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グロッシュラーの特徴

 グロッシュラー(灰礬柘榴石-かいばんざくろいし)はカルシウムとアルミニウムを含むガーネットの亜種で、別名グロッシュラライト(grossularite)ともいいます。グロッシュラーの中ではヘッソナイト(hessonite/シナモンストーンとも)という亜種が有名ですが、これはギリシア語で「劣った」という意味を表す言葉から来ています。ヘッソナイトが他のガーネット亜種よりも硬度が劣っていることが理由のようです。

グロッシュラーの名前

 「グロッシュラー」という名前は、シベリアで発見された緑色の結晶が、ちょうど「グーズベリー」という植物に似ていたため、グーズベリーの学名である「グロッシュラリア」(grossularia)にちなんで命名されました。また、フォルスネームとしては、サウスアフリカンジェード、ガーネットジェード、トランスヴァールジェード、アフリカンジェードなどがあります。

グロッシュラーの色

 色としては、緑色のほか、シナモンブラウン、赤、黄などがあります。宝石収集家の羨望の的は、ケニアやタンザニアで採掘される緑色のグロッシュラーで、これは特に「ツァボライト」(tsavorite)と呼ばれます。ツァボライトは1960年代、この鉱物のキャンペーンを行っていたティファニー社の社長・サー・ヘンリー・プラット氏が、ケニアのツァボ国立公園にちなんで名づけました。
 オリーブ色~茶色をしたグロッシュラーは特に「ヴィリュアイト」(viluite/ヴィリュイ石)と呼ばれますが、外観がベスビアナイトに近似していることと、ベスビアナイトの亜種である「ウィルアイト」(wiluite)に名前が似ていることから、この二つが混同されることがたびたびあるようです。
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グロッシュラーの動画

 以下でご紹介するのはグロッシュラーの亜種の中でも特に有名なヘッソナイトです。カナダのケベック州産で採掘されました。
 2本目は、グロッシュラーの中で最高級に位置づけられるツァボライトの動画です。スペックは23 x 20 x 17 mm/49 Carats (9.85 grams)。
元動画は⇒こちら
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