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コランダム

 宝石の内「コランダム」について、組成・特徴・歴史・産地などを写真や動画を交えて解説します。

コランダムの組成

コランダムの外観写真
  • 分類:酸化鉱物
  • 組成:Al2O3
  • 結晶系:三方晶系
  • 色:灰~青
  • 光沢:ガラス光沢
  • モース硬度:9
  • 比重:4.0
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コランダムの特徴

 コランダム (和名は鋼玉-こうぎょく) は、赤鉄鉱(せきてっこう)グループに属する酸化アルミニウムの結晶です。
 コランダムは、川や浜辺などにおいて細かい岩屑(がんせつ-川や氷河によって分解・運搬された岩石)として発見されることがある一方、 65×40×40cmという超巨大結晶として発見されたという記録もあります。
 「コランダム」の名は、サンスクリットでルビーを意味する「kuruvinda」がタミール語で「kuruntam」となり、最終的に「corundum」となりました。

コランダムの色

 コランダムの純粋な結晶は無色透明ですが、内部の不純物イオンにより赤(ルビー/ruby)やピンクオレンジ(パパラチア/padparadscha)、青を始めとするその他の色(サファイア/sapphire)などに発色します。
 クロムを含む場合は赤となり、バナジウムを含む場合は紫色になります。0.01%程度のチタンを含む場合は無色となり、微量の鉄を含む場合は薄い黄色~緑色を呈することもあります。チタンと鉄が共存している場合は、濃紺になるようです。

コランダムの使途

 天然コランダムの中で美しいものは宝石として使用されますが、人造の単結晶コランダムは、固体レーザー、精密器械の軸受、合成宝石、合成貴石などに使われます。
 また、モース硬度が9と高く、他のほとんどの鉱物を削り取ることができるため、「エメリー(emery)」(磁鉄鉱、赤鉄鉱、スピネルなどが混ざる粒状の不純なコランダム)を始めとする研磨剤として利用されることもあります。ちなみに研磨用のコランダムの産地はジンバブエ、ロシア、インドなどです。
 コランダムは比較的容易に人造できる鉱物で、火炎溶融法、フラックス法、熱水法、引き上げ法など、様々な模造技術が存在します。
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コランダムの動画

 以下でご紹介するのは内部にクロムを含み赤色に発色したコランダムである「ルビー」、及びバナジウムを含み青色に発色したコランダムである「サファイア」の映像です。
元動画は⇒こちら
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